相模原どうぶつ医療センターBlog

センター長が語る『相模原どうぶつ医療センター』の特長、使命、これから。

動物と人間の幸せな共生社会の実現を目標に掲げる「相模原どうぶつ医療センター」。その長い名前から少し敷居が高そうにも思えますが、実際のところはどうなのでしょう?代表者である椿直哉センター長に聞きました。

椿直哉センター長(獣医師/MBA)
神奈川県生まれの東京育ち。
2004年北里大学獣医学科卒業。一般開業動物病院勤務医、日本動物高度医療センター総合診療科勤務医、東京農工大研修医等を経て、2010年より現職。趣味は「猫と遊ぶこと」。

24時間体制で幅広い疾患に対応地域の動物医療を支えるセンター病院

相模原どうぶつ医療センター(以下、当センター)は、イオンペット株式会社が運営する全国46か所の直営動物病院のうち、「医療センター」と称する5つの大規模拠点のうちの1つです。

スタッフ数は総勢60名(20194月現在)。内訳は獣医師が21名、動物看護師が30名、トリマーが2名、受付・事務が7名です。大学病院などを別にすれば、この規模の動物向け医療機関は日本でも珍しいかもしれません。

一般内科・外科や皮膚科、画像診断科などはもちろん、血液内科や行動診療科、リハビリテーション科といった他の動物医療機関ではあまり見られないような診療科までを備えています。入院は30頭まで受け入れることができます。

また、一般的な動物病院では対処の難しい症例などに対応するための「診療支援部門」というのも設けています。こちらには近隣の動物病院からのご紹介いただいて受診されるケースも多いですし、飼い主さまがセカンドオピニオンを求めて来院されることもあります。

例えば、ワンちゃんの歩き方がおかしい場合、その原因が脳にあるのか、背骨にあるのか、それとも関節なのか、筋肉なのかと判断することは非常に難しいんですよ。そうしたケースはまず診療支援部門の運動器科で受けています。「明確な理由は分からないけど、どうも元気がない」といった場合は総合診療科にご案内します。

当センターは「夜間救急センター」としての機能も備えているのですが、これは「地域の他院の先生たちが休まれている時間帯をサポートしよう」という考えに基づくものです。飼い主の皆さまには、かかりつけはいつもの動物病院のままでも構いませんので、困った時はお気軽にご利用いただければと思います。

分院、ドクターカー、講演活動広がりゆく医療センターの可能性

当センターは多くの人員を抱え、医療機器も充実している分、地域の動物医療に関する困りごとをワンストップで解決するような役割も積極的に担っていきたいと考えています。一方で、飼い主さまの視点で考えると、規模が大きくて「医療センター」なんて看板を掲げているせいで「気軽に受診しづらいな」と感じることもあるでしょう。本当は気軽にご利用いただきたいんですけども(苦笑)。

そこでより親しみを感じてもらうため、いろんな施策に取り組んでいます。その一例が、2018年に開院した分院「サテライト座間」です。こちらは完全予約制で、飼い主さまと獣医師が11で向き合うことができるのが特徴です。診察できる件数は限られてしまいますが、じっくり獣医師と話したいというニーズにお応えすることができます。

それから、いま新たな取り組みとして検討しているのが「応診」です。昨年、酸素室や心電計などの医療機器を搭載した「ドクターカー」というものを導入しました。この車に獣医師が乗ってワンちゃんやネコちゃんのところへ行くことができたら、もっと身近に感じてもらえるんじゃないかなと。採算などを考えると難しいんですが、ぜひやりたいんですよね。

他にも、機会があれば地域の小中学校に出向いて、お子さんたちを対象に動物と暮らすことの素晴らしさについてお話しするような講演活動にも取り組んでいきたいと考えています。

人生を豊かにする動物との暮らし共生社会の実現で平和な未来

日本では近年、動物と暮らす人が少しずつ減少しているそうです。要因としては様々なことが考えられます。例えば「ペット不可」の住宅が増えていること。それに、動物1頭当たりにかかる費用の増加も大きいでしょう。人間も同じですけれど、医療技術の進歩によって寿命が延びている分、医療費や介護費などの負担も大きくなるわけです。

動物医療に携わる中では「ペットロス」の問題も大きいと感じます。愛する動物を失った悲しみを乗り越えることはとても難しく、なかなか「次の子を迎えよう」という気持ちになれないんですよね。

それに少子高齢化が進んだ近年は、飼い主さまも一人暮らしの高齢者であることが少なくありません。長年ともに暮らした動物を見送った後は「もう最期まで面倒をみられないんじゃないか」と考えて、新たに動物を迎えることを躊躇する方もいるでしょう。

しかし、やはり動物とともに暮らすというのは素晴らしいことです。当然ですが、ワンちゃんと散歩に出かければ健康にいいですよね。それにこれは僕の実感ですが、動物と一緒にいると、心にゆとりが生まれるんです。我が家には猫がいるんですけど、猫を撫でているとすごく気持ちが安らぐんですよね。

それに、僕は以前から「動物を飼う文化は平和な国でしか栄えない」と考えているんです。逆に言えば「人々が動物と一緒に暮らさなくなると、平和でなくなるんじゃないか」と。だから僕は「平和に貢献しているんだ」という気持ちで仕事をしています。少し大げさかもしれませんけどね(笑)。

地域に密着したサービスの提供で目指すは「動物飼育率100%」

将来的に取り組みたいことはたくさんありますが、いつもこだわっていたいと思うのは「どローカルな存在であること」。もっと世の中に貢献したいという思いはあっても、僕らにできることは限られています。だから「相模原の地域の動物飼育率が100%になること」を究極の目標と考えて、人と動物が安心して共生できる環境づくりを、全力でお手伝いしていきたいんです。

今後はこのブログを通じて、愛犬家や愛猫家の皆さまに役立てていただける情報の発信にも取り組んでいきたいと思います。これからも、どうぞよろしくお願いします!

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